
2022年8月4日、タクティクスオウガ リボーン(Tactics Ogre Reborn)が発表されました。タクティクスオウガ 運命の輪の再リメイクです。
いつか運命の輪のバランス調整がされたリメイクがでればいいなと12年前から思っていたのですが、本当に発表されてとても嬉しいです。
前作から「一体何がどう変わったのか」は誰もが気になると思います。果たして戦闘バランスは改善されているのか?
この記事では、タクティクスオウガ リボーンの前作からの変更点・違いを考察していきます。
タクティクスオウガ リボーンは何が変わった?
公式に発表さてている前作との違いは次の通りです。
- グラフィックの向上。UIの改善
- カットシーンのボイス対応
- バトルデザインの見直し
グラフィックの向上・UIの改善

タクティクスオウガ リボーンではグラフィックが高解像度化されています。
前作(運命の輪)が発売されたのはPSPです。当時のドットグラフィックも非常に綺麗でしたがこれをフルHD以上でプレイできるのはとても楽しみです。
前作と比べてみるとUIもかなり変わっています。

カットシーンのボイス対応

カットシーンがフルボイス対応されました。
特にボイスは必要ないかなと思っていましたが、実際に聞いてみると非常にカッコいいです。まだの人はトレーラーをご覧ください。
音声は「日本語」と「英語」の両方を収録されており、ゲーム内のコンフィグからいつでも切り替えが可能になっています。
Steamでも発売されるので表示言語も切り替え可能になるかもしれません。(Switchの販売ページでは複数の言語に対応していました)
バトルデザインの見直し
戦闘面のバランス調整は個人的に一番期待する部分です。
- ユニットごとのレベル管理
- バトルAIを一新
運命の輪ではクラス単位のレベル管理だったのに対して、タクティクスオウガ リボーンではユニットごとのレベル管理に戻りました。


前作「クラス単位のレベル管理」の問題点は「使用していないクラスを使おうとした場合、結局レベル上げが必要になってしまう」ことです。
原作で存在したトレーニングを廃止してしまったので、運命の輪のクラスレベル上げは非常に面倒で苦痛なものでした。
ひたすらタインマウスとアルモリカを往復した人はとても多いでしょう。

ユニット単位に戻してもこの問題は解決しないのですが、トレーニングを戻すのであれば多少は改善すると思います。
個人的にはこの手のゲームのレベル上げは完全に作業だと思うので、ポケモンでいう「アメ」のようなアイテムを用意するのが一番の解決策だと思います。レベル上げは迅速に済ませたいです。
クラス育成の面でもう1つ問題だったのが「AIの頭の悪さ」です。
戦闘が始まってAI放置できるならよかったのですが、いくら強くても完封される場合がありました。
例えば、
運命の輪のAIは、敵キャラの全員の平均座標を「敵の位置」と認識して進軍する性質があります。これには大きな問題があります。
タインマウスのように敵に囲まれている配置の場合、敵キャラの全員の平均座標つまり「敵に囲まれたど真ん中」に集まって動かなくなってしまうのです。
遠隔武器を持たないAIは何もできなくなります。

他にも、味方同士で補助魔法を延々と掛け合ったり、こちらが強いと何もせずに逃げる等のテンポの悪いAIはぜひ改善してほしいところです。
バトルフィールドの形状や戦局に応じて敵の戦術が変化。シチュエーションに応じてどう戦うかを考えることが楽しい、飽きのこないバトルを演出します。
タクティクスオウガ リボーン公式サイト
公式サイトでは上のように書かれていますが、ぜひ破綻のないAIでお願いします。
タクティクスオウガ リボーンは何が変わった?(考察編)
ここからは考察になります。
現時点ではまだ公式に発表されてい変更点を画像や動画をもとに考察していきます。あくまで私個人の予想になることを予め断っておきます。
- レベルアップボーナス
- アイテム・呪文・スキルの装備枠が4つに制限された
- 味方のChain攻撃
- UIの改善によるバトルテンポの向上
- ライフが廃止された?
- TPがなくなった?
- 防具の装備箇所が増えている
- 移動力が増えた?
- ユニオンレベル(UNION LEVEL)
レベルアップボーナス
前作で問題になったレベルアップボーナスですが、タクティクスオウガ リボーンでも残っている可能性が高いです。
下画像のカノープスのステータス(MND)に注目してください。

25レベルのヴァルタンでMNDが122もあります。これはレベルアップボーナスが乗っていなければ計算が合いません。
計算通りならレベル25でMNDは102になるはずです。
カノープスの初期MND | 37 |
MND基本値(ヴァルタン) | 15 |
レベルごとのMNDの上昇値(ヴァルタン) | 2.1 |
レベル25時の予想MND | 102 |
- 37 + 15 + 2.1 * (25 – 1) = 102.4
しかし、上の画像では122になっているので計算が合いません。相当な量のボーナス値が乗っている可能性があります。
カノープスのMND初期値が高くなったという考え方もありますが、公式トレーラーに登場したヴァルキリーで計算しても同様の結果になりました。
何らかのボーナス値が乗っているとしか考えられません。
タクティクスオウガ リボーンではレベル管理がクラスごとになっており、レベルアップボーナスも過剰に乗らないからバランスを大きく崩すことはないということでしょうか? 少し心配ですが続報を待とうと思います。
アイテム・呪文・スキルの装備枠が4つに制限された
画像を見る限り、タクティクスオウガ リボーンではアイテム・呪文・スキルの装備枠が4つになりました。これは素晴らしい改良です。

項目 | 戦闘中に使える数(運命の輪) | 装備枠(リボーン) |
---|---|---|
アイテム | アイテムは装備しない。所持しているアイテムすべてにアクセス可能(一部はスキルが必要) | 4個 |
呪文 | 覚えている呪文すべて | 4個 |
スキル | 最大10個 | 4個 |
アイテム・呪文・スキルすべてにおいて使える(装備できる)数が減っています。一見すると改悪されていると思う人がいるかもしれません。
しかし、これは非常に素晴らしい改善点です。
理由は、ゲームは制限がある方が考える楽しみが増えるからです。
ポケモンを例にあげます。
ポケモンが覚えられる技数は最大4つまでですが、もし今まで覚えた技をすべて使える仕様だったらどうでしょうか?
ドーブルにすべての技を覚えさせて何か楽しいでしょうか? 考える楽しみがなくなります。
ポケモンは技数が4つだったからこそ今のような戦略性が生まれたのです。
ゲームは制約がある方が面白くなる場合が多いです。
アイテム・呪文・スキルの装備枠が4つになったことには別のメリットもあります。
それはスクリーンショット1つでキャラクターのビルドを公開できるようになったことです。(前作ではスキルが公開できなかった)

SNSやブログで自分が作ったキャラクタービルドを簡単に公開できるでしょう。
味方のCHAIN攻撃

ラヴィニスが攻撃した後、敵に隣接するナイトがCHAINで追撃しています。
戦略面で使い道が多そうです。結構気になる項目です。
- カウンターでもCHAINは発動するのか?
- ノックバックした後でも発動するのか?
- 4人で囲ったらタコ殴りにするのか?
- 味方を殴ったときでも発生するのか?
UIの改善によるバトルテンポの向上
戦闘時のUIが改善されて各行動にアクセスしやすくなっています。

アクションがすべて集約されて選びやすくなっています。
呪文やアイテムの所持数制限もうまく活用されていると思います。
何回も行う操作というのは積もり積もって非常に大きな時間のロスになります。こういったテンポ改善の変更点は大歓迎です。
もう1つ右上に見慣れないアイコンがあります。倍速モードでしょうか?
リメイクされたFF8にも高速モードがあったので、タクティクスオウガ リボーンでも期待です。
ライフが廃止された?
タクティクスオウガ リボーンのステータス画面でライフの項目が見当たりません。削除されたのでしょうか?
ライフとは戦闘不能回数の猶予のことです。戦闘不能になるごとにライフが1つ減り、0になると死亡します。

個人的にライフはスキル継承の妨げだったのでなくなった方が嬉しいです。ランスロットを何度も継承に使ったのは私だけではないはずです。
タクティクスオウガ リボーンにスキル継承が残っているかどうかは不明。
もし本当にライフがなくなったなら「奈落に落ちると即死する」ことになりますが、この点はどうするのでしょうか?
いくつか思いつきます。
- オートセーブがあるから大丈夫
- CHARIOTで巻き戻す
- 奈落に落ちても戦闘から離脱するだけ
- 奈落に落ちなくなった
- 奈落がなくなった
- 聖石を持っていれば死なない
個人的には6がいいかなと。公開キャラの聖石所持率が高いのでとても気になります。
TPがなくなった?
ライフと同様にTPも見当たりません。必殺技はどうやって撃つのでしょうか?
UI上では40や50といった数値が表示されています。

必殺技はステータス画面ではFinishing Blowsと表記されています。ちなみに運命の輪の北米版では必殺技はFinishing Movesでした。これが必殺技で間違いないでしょう。
武器ごとに4つ。最大で8つのスロットがあります。

関係ないですが、呪文の右から2つ目は「クリアランスI」です。タクティクスオウガ リボーンではクリアランスIIが登場します。(トレーラー参照)
防具の装備箇所が増えている
タクティクスオウガ リボーンでは防具の装備スロットが2箇所も増えています。
前作では「頭部と身体」の2つしか装備できませんでしたが、画像では「ヘルム・アーマー・グローブ・レギンス」をすべて装備しています。

移動力が増えた?
上の画像でカノープス(ヴァルタン)の移動力が6になっています。運命の輪ではヴァルタンの移動力はデフォルトで5でした。
移動力が増えたのでしょうか?

ムーブプラスのスキルが付いている可能性がありますが、トレーラーに登場するヴァルキリーも移動力が1増えています。
こちらのヴァルキリーにはムーブプラスらしきスキルは付いていません。
やはりタクティクスオウガ リボーンで移動力が調整された(原作の仕様に戻った)可能性があります。
ユニオンレベル(UNION LEVEL)
ユニットのレベルの他にユニオン全体のレベルが存在しています。
現時点でユニオンレベルが何に影響するのか分かりませんが、クラスレベル管理が廃止されたのでユニット雇用時の初期レベルになるのでしょうか?
もしそうだとするとレベル上げが必要なくなるので非常に嬉しいです。

リメイクの改善点はかなり好印象
私は相当前作をやり込んでいますが、今回のリメイクの変更点はかなり的を射ていると思います。特にアイテム・呪文・スキルの装備枠を限定したのはとても良い調整です。
バトルデザインの調整には期待しています。
タクティクスオウガ リボーンは家庭用ゲーム機(PS5・PS4・Switch)だけでなくPC(Steam)でも発売されます。
PC版はマウスでの操作も可能です。キーコンフィグも可能なようです。